ウッディ・アレンの舞台を観てチキン南蛮弁当に想いを馳せる

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Bullets Over Broadway 」を観に行きました。

邦題が「ブロードウェイと銃弾」と聞けば、「あぁ、例のウッディ・アレンの!」とピンとくる方もいらっしゃると思います。

BROADWAY
ブロードウェイを舞台にした映画を、ホントのブロードウェイで舞台にする。

しかも、アレン自身(まだ! ご存命! )が、今回のステージ用に新たに脚本を書き直したとのこと。

そして、出演陣が、あの ! なんとかカントカさん、とか、カントカなんとかさん達(ゴメン、映画派のオレ、全然知らない人ばかり)でも、ブロードウェイではとっても有名なトニー 常連役者さんたちが、かなりの数で出演されました。(実際、舞台上で観ると、あ! 何度も見た事ある! な人達が何人も出てました)

で、振り付けと演出は、この業界で最も有名な演出家兼振付師、スーザン・ストローマンが担当しました。(トニー賞の常連だよ。さすがにストローマンは知ってた!)

舞台好きじゃなくとも、アレンとストローマンはニューヨーカーにとっては特別な存在。制作費も膨大にかけ、オープニング前にはカッコいいプロモーション映像がこの街のいたるところに流れていました。

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要は、すべてを完璧にして、万全の体制で臨んだ、弱点のない作品。

かなり期待して行ってきました。

で、一幕が終わった時点で、たったひとつの重大な弱点に気が付きました。

「………………全然。面白くない」

(もちろん僕個人の感想で、また違う視点もあると思いますが)

音楽も、演者の演技も、歌も、踊りも、完璧なんだけど、ひとつひとつのシ―ンが心に留まらないまま流れていく。暗転の度に余韻をバッサリ切る演出がワザと だとしたら、外してるし、ドタバタ感で統一されてるステージは、結果、なにも統一されてない感じを残したまま幕を閉じました。

絶対に外しようのないスタッフを集めても、肝心な核”を忘れちゃうとコケるんだなぁ。

観劇後に知ったのですが、すでに8月いっぱいでクローズすることが決まり、今の時点で1500万ドル(15億円)の赤字だとか。

オン・ブロードウェイ、厳しすぎる! こんな業界に関わりたくないなぁと思いました(笑)

そうかと思えば、先々週行ったオフ・ブロードウェイ「THE ANTHEM」はオンの10分の1の席数(笑)

コラージュ
どっかの惑星(という設定)で繰り広げられる宇宙服を着た、“自称”俳優さんたちのドタバタコメディはとりあえず、笑えました。( ミシュラン3つ星より、チキン南蛮弁当©ほっかほか亭の方が美味しかったりするもんな )

“自称”演出家の方たちのアグレッシブで、アバンぎゃるドで、前衛的で、革新的で、(安っぽい)舞台は、ホントに彼らのしたいことをして(観客以上に)幸せそうw

(基本、席数が499までをオフブロードウェイ。500以上をオンと呼びます。オン、オフ、そしてオフオフ、オフオフオフまで合わせると、狭いマンハッタ ンの中で、何百公演やってるか厳密には数えれないそうです。日本の方が思ってるより実は意外と小さいマンハッタンは山手線の内側とほぼ同じ大きさ。山手線 内に毎晩数百公演!)

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もとから期間限定の舞台は、滞(とどこお)りなく期間を終えて、赤字も出しませんでした(笑)

で、多分、連中は自分たちのことを「革新的なことをやり遂げたアーティスト」だと思ってる。

でも、NYのクリティクス達はもとから‘舞台’のジャンルに入れてないからなのか、批評すら出しませんでした。

赤字も出さなかったけど、記憶にも残らない。笑えたけど、革新的だとは一切思えない。(ドリフより上だとも思えない)

関わりたくないって書いたけど。

関わるとするならば。自分が演出家で、もし、どちらかを選べというならば。叩かれたとしてもやっぱり、‘オン’を演出したい。

「わかる人にさえわかればいい」というスタンスは、この歳になると、とってもとっても、卑怯に感じるのです。(チキン南蛮弁当はおいしいけれど)

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