腐ってもアメリカ

カテゴリー: MMA・他・格闘技, ライフ

アメリカはペイパービュー社会である。(最近、日本もかな)

だから本当に観たい番組はエキストラでお金を払うことが必然的に多くなる。面倒なカード決済とか一切不要で、リモコンについてるボタンひとつで課金されるシステムだから、ついつい購入してしまう。(日本もかな)

先週、どうしても観たかった「UFC135」というMMA(総合格闘技)は一番組で$45もした。(なのにお目当ての五味(隆典選手)は負けてしまった。あらゆるジャンルで僕たちの世代の思い入れのある選手がどんどんと世代交代していく。特にここ2、3年その現象が顕著に感じられる)$45はあくまで4500円。為替が今1ドル77円いくらだからって、在米日本人の僕たちの感覚はやはり4500円なのだ。(WOWOWの一ヶ月視聴料って、今いくらだよ)それでも全世界で200万人が視聴する。(200万人!)ちなみに、MMAはもちろんこの国でメジャースポーツには属さない。あくまでマイナースポーツのジャンルである。で、200万人。

どのジャンルにせよ、結局、この国はスケールメリットですべてを持って行ってしまう。

格闘技にしてもほんのつい4、5年前までは世界の主戦場は間違いなく「日本」だった、本当の話。世界中のサッカー少年がブラジルを目指したように、世界中の野球少年が北米を目指したように、世界中の格闘技をやっている人間が目指したのはマジソンスクエアガーデンでもMGMアリーナでもなく、さいたまスーパーアリーナや東京ドームだった。

PRIDE」時代。ファイター自体のクオリティーはもちろんのこと、入場シーンであり、煽りVTRであり、すべて日本のソフトの方が上だった。一生懸命、日本人が作り上げた世界観だった。

で、こっちの「UFC」が国土を利用した桁違いのペイパービュー収益で、日本が10年かかって育て上げた「PRIDE」というソフトをそのまま買収しちゃう。で、捨てる。世界の市場を独占する為に。

例えば、ケータイ電話。ほんのつい最近まで日本のモバイル事情の方が先を行っていた。アメリカのケータイはダサくて、不便。日本ではケータイなのに血圧まで計ることが出来る機種まで誕生していた。(今考えると、それ必要か)ミリ単位で細かくリードし、iPhoneの出現で一気にメートル単位で追い越される。

日本人はアメリカ人のことを不器用だとよく言う。なにかをクリエイトするにはきめ細かな日本人のほうが質のいい物をつくる、と。確かに器用さに関しては日本人の方が遥かに上だ。その言い分は100%当たっている。

ただ、この国にいて最近感じるのは、その、不器用である、ということに当のアメリカ人はなんのコンプレックスも持っていないという点だ。

私のケータイ、呼び出し音が3和音なんです。僕の家の空気清浄機はオゾンが放出されるんです。トースターにはお知らせおしゃべり機能がついてます。

そんな日本人を尻目に、不器用だからこそ「その機能、必要か?」と本気で思ってる。微笑ましく傍観しているようにすら見える。どうせ、またジョブズみたいなのが出て来て、世界のマーケットを最後は一気にさらっちゃうのだから。

例えて言うなら。マーケットという名の合コンに、ファッション雑誌で研究して全身ブランドで頑張ったちんちくりん君と一緒に行く、つっかけとジーンズのイケメンのようなものか。(全然、違うか) どうせ、最後は一気にさらっちゃうのだから。

やっぱり腐ってもアメリカなのかなと、最近逆に思う。

そのUFC135。日本人の水垣選手は勝ちました。勝利者インタビューでは僕の友人のシュウ・ヒラタさんが通訳として登場。シュウさん、200万人に観られてたよ!

関連サイト:
UFC公式サイト