ベガスで考えたこと

カテゴリー: 旅紀行

昨夜の段階でラスベガスに飛ぶ。

3年前の年末、大負けして以来、うちはギャンブル禁止令が出ている。ルーレットもせずになんでこの街に来るんだ、と思うも、ここは世界でもNYに次ぐショーのメッカ。

滞在時間の2日間で見れる限りのショーを満喫すると決めるも、ここにきて家内の体調が長旅のため悪化。ホテルに残してひとりカジノに行くのも気が引けたが、神のくれた時間、と解釈してやっぱりスロットに行く。で、やっぱり心が折れるほど負ける。途中まで相当勝ってたんだよ、と言い訳するもベッドの上で恨めしそうに見られる。

ベガスは空港にまでスロットが置かれている街。カジノには普通のおばちゃんもそのへんのおっさんもいっぱいだ。決してお金持ちのためだけの街ではないのだ。日本でよく見かけるパチンコ屋に入り浸るおばはんのアメリカ版をここでは見ることが出来る。

夕方、ベガスに住んでいるお客さんに挨拶に行く。日本人の彼は以前ロスに住んでいたが、引退して世界一のアミューズメントパークであるラスベガスに引越してきた。晩年の夢だったという。ストリップから車で20分。プール付の豪邸に招待していただいき、夕食をご馳走になる。プールサイドで夜、彼はふとロスが懐かしいとつぶやいた。

理想のお住まいまいなのに、なんでですかと聞くと、「ここは砂漠に無理して作った街だから、当然だけど息苦しいんだよね」 と自嘲的に笑う。海が恋しいという。

夜中、ストリップのクラブの展望台で街を一望する。以前、NYを称して「眠らない街」と書いていた雑誌を見たことがある。はっきり言ってNYは「眠らない街」ではない。寝る街だ。グーグー寝る。夜は10時過ぎるとどこも開いていない。ウエストビレッヂやダウンタウンの方はまだ遅いかもしれないが、僕の居住区のミッドタウンはこんなに早く閉まっちゃうの、というくらい夜は早い。みんなグッスリ。本当に「眠らない街」は世界中で東京だけだ、と僕は思う。もし、この国で「眠らない街」が存在するとしたらギリギリここだけかもしれない。どこよりも高いビルからまだまだ明るい街を見渡す。その果ての境界線の向こうは夜の砂漠だ。夕食をご馳走してもらった彼の言う、海のように見えなくもない。人工的な光の向こうは怖いまでの闇で、成功した人間が余生を過ごす場所にしては寂しいと言えなくもない。

引退したらどこそこへ移るー。必死で闘ってるうちに思うからこそ、その約束の地はキラキラしている。実現しないからこそ闘えるのかもしれない。そんなことをお酒の勢いで考えた。

それより、昼間の負けどーしよ。